「ノルトロックワッシャーの使い方を知りたい!」「デメリットはあるの?」「どこで買えるか知りたい!」って方のために、ノルトロックワッシャーの疑問を解決する記事を書いていきます。
ノルトロックワッシャーって何?原理を解説
まずノルトロックワッシャーって何?っていう方のために、サクッと解説します。
ノルトロックワッシャーは、ボルトやナットの緩みを防止するために使用される特殊なタイプのワッシャーです。これらは、振動や動的な荷重がかかる状況で特に有効です。ノルトロックワッシャーの原理は、以下のように説明できます。
ノルトロックワッシャーの原理
- ウェッジロック原理:
- ノルトロックワッシャーは、一対のワッシャーで構成されています。各ワッシャーには、対向する傾斜面(カム)があります。
- これらのカム面は、ボルトやナットが緩む方向に対して、通常のワッシャーよりも大きな角度を持っています。
- ボルトやナットが緩もうとすると、カム面同士が互いに押し合い、緩みを防止するウェッジ効果を生み出します。
- ラジアル歯:
- ワッシャーの外側と内側には、ラジアル方向に歯が配置されています。
- これらの歯は、ボルトやナット、および取り付け面に食い込むことで、さらに緩みを防止します。
- 張力の維持:
- ノルトロックワッシャーは、ボルトの張力を維持するのに役立ちます。これにより、振動や動的な荷重がかかっても、ボルト接続部が緩むのを防ぎます。
ノルトロックワッシャーの利点
- 高い緩み防止性能: 振動や荷重変動のある環境でも、ボルトの緩みを効果的に防止します。
- 再利用可能: 多くの場合、ノルトロックワッシャーは再利用が可能です。
- 簡単な取り付け: 特別な工具は必要なく、通常のボルトやナットに適用できます。
ノルトロックワッシャーの使い方
ノルトロックワッシャーの使い方は比較的簡単ですが、正しい手順に従うことが重要です。以下に、一般的な使用方法を説明します。
- 適切なサイズの選択:
- 使用するボルトやナットに合ったサイズのノルトロックワッシャーを選びます。サイズが合っていないと、効果的に機能しません。
- 清掃:
- ボルト、ナット、取り付け面を清掃します。汚れや油があると、ワッシャーの効果が低下する可能性があります。
- ワッシャーの配置:
- ノルトロックワッシャーは一対で構成されています。ワッシャーの一方には外側にカム(傾斜面)があり、もう一方には内側にカムがあります。
- ボルトまたはナットにワッシャーを取り付ける際、カム面が互いに向き合うようにします。外側の歯がボルトの頭またはナットに、内側の歯が取り付け面に接触するようにします。
- 取り付け:
- ボルトを通し、ワッシャーをナットまたはボルトの頭の下に置きます。
- ナットを手で締め、次に適切なトルクレンチを使用して指定のトルクまで締め付けます。
- トルクの確認:
- 取り付け後、特に初期の使用期間中は、定期的にトルクを確認し、必要に応じて再調整します。
ノルトロックワッシャーの注意点
- トルク設定: メーカーの推奨するトルク設定を守ってください。過剰または不足したトルクは、ワッシャーの性能に影響を与える可能性があります。
- 正しい向き: ワッシャーを正しい向きで取り付けることが重要です。カム面が正しく向き合っていることを確認してください。
- 表面の状態: 取り付け面が平滑であることを確認してください。凹凸があると、ワッシャーの効果が低下する可能性があります。
ノルトロックワッシャーは、その独特な設計により、振動や荷重変動のある環境でのボルト接続の緩みを効果的に防止します。正しい取り付け方法を守ることで、その性能を最大限に活用できます。
ノルトロックワッシャーのデメリット
ノルトロックワッシャーは、その独特な設計により振動や荷重変動のある環境でのボルト接続の緩みを効果的に防止する一方で、いくつかのデメリットも持っています。これらのデメリットを理解することで、適切なタイミングでノルトロックワッシャーを利用できます。
- コスト:
- ノルトロックワッシャーは、標準的な平ワッシャーやスプリングワッシャーに比べて高価です。特に大量に使用する場合、コストが大きな考慮事項になり得ます。
- 厚み:
- これらのワッシャーは、一般的なワッシャーよりも厚みがあります。そのため、限られたスペースには適さない場合があります。
- 取り付けの複雑さ:
- ノルトロックワッシャーは正しい向きで取り付ける必要があり、間違った取り付け方をすると効果が得られません。これは、特に経験の浅い作業者にとっては、取り付けの際の誤りの原因となることがあります。
- 表面への影響:
- ワッシャーの歯がボルトや取り付け面に食い込む設計のため、特に柔らかい材料や塗装された表面には傷をつける可能性があります。
- 再利用の限界:
- ノルトロックワッシャーは再利用可能ですが、使用状況によっては性能が低下することがあります。特に高い荷重や極端な環境下での使用後は、性能の低下に注意が必要です。
- 適用範囲の限定:
- すべての状況に適しているわけではありません。例えば、非常に高温や腐食性の環境では、材質によっては適さない場合があります。
総合的な考慮
ノルトロックワッシャーを選択する際は、これらのデメリットを考慮して選択することが重要です。特に、コストと取り付け環境、再利用の可否などは、選択において重要な要素となります。また、特定の状況では他の緩み防止方法(例えば、接着剤を使用した方法や、異なるタイプのロックワッシャー)がより適している場合もあります。
ノルトロックワッシャーの価格・値段
日本のサイトでのノルトロックワッシャーの価格は以下の通りです。
- アスクル:
- ステンレス製ノルトロックワッシャーが1個あたり約440円から344,400円の範囲で販売されています。アスクルのリンク
- コレック/中西金属工業株式会社:
- NORD LOCK WASHER NL10が923円(税込)で販売されています。コレックのリンク
- Amazon.co.jp:
- m18 X 1.360 ” OD 254 SMOステンレススチール製ロックワッシャーが2個で37,065円です。Amazon.co.jpのリンク
- 楽天市場:
- ノルトロック NORD-LOCK NL6SPSS ノルトロック・ワッシャー ステン 幅広サイズ 1組が954円です。楽天市場のリンク
- Raptor Supplies Japan:
- NORD-LOCK 2731 ロックワッシャー、ステンレススチールフィット、M18、厚さ 3.2mm、100個入りの価格はサイトで確認できます。Raptor Supplies Japanのリンク
その他、モノタロウやホームセンターでも購入可能です。これらの価格は参考値であり、購入時の市場状況や販売者によって変動する可能性があります。また、大量購入の場合は割引が適用されることもあります。
ノルトロックワッシャーのまとめ
最後にまとめると、
- ノルトロックワッシャーは、振動や動的な荷重がかかる状況で特に有効
- 通常のワッシャーに比べ高額だけど、振動や荷重変動のある環境でのボルト接続の緩みに効果的
- 日本のサイトやホームセンターでも購入可能
以上。ノルトロックワッシャーに関する記事でした。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!